『80歳の壁』『70歳が老化の分かれ道』など、高齢者向けのベストセラーを次々と世に送り出している精神科医・和田秀樹さん。
2026年2月には、最新刊『「高齢者ぎらい」という病』が発売され、再び大きな話題を集めています。
2025年には政治団体「幸齢党」を設立するなど、活動の幅を広げ続けている和田秀樹さんとは、いったいどのような人物なのでしょうか。
この記事では、和田秀樹さんの経歴、代表作、最新刊の内容、そして近年の活動について、わかりやすくまとめてご紹介します。
和田秀樹のプロフィール
和田秀樹さん(わだ ひでき)は、1960年6月7日生まれ、大阪府大阪市東淀川区出身の精神科医・作家・評論家です。
東京大学医学部医学科を卒業し、東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院精神科などを経て、現在に至ります。
現在の主な肩書きは以下の通りです。
・和田秀樹こころと体のクリニック 院長
・川崎幸病院 精神科顧問
・立命館大学生命科学部 特任教授
・一橋大学経済学部 非常勤講師(医療経済学)
専門は老年精神医学、精神分析学、集団精神療法学とされており、高齢者専門の精神科医として30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わってきたのが大きな特徴です。
『受験は要領』から始まった作家活動
和田秀樹さんを語るうえで欠かせないのが、その圧倒的な著作量です。
2025年までに出版した著書は900冊を超えるとされており、現在も毎年大量の本を執筆し続けているとみられています。
1987年『受験は要領』がベストセラーに
作家としての和田秀樹さんの名を世に広めたのが、1987年に発売された『受験は要領』でした。
自身が東大受験で実践した勉強法は「和田式」と呼ばれ、その後も多くの受験生を志望校合格へと導いてきたとされています。
代表を務める通信添削「緑鐵受験指導ゼミナール」では、毎年無名校から東大合格者を出し、教育業界でも話題となりました。
東進ハイスクール顧問を歴任するなど、教育・受験産業の世界でも長年にわたり影響力を持ち続けているようです。
映画監督としての顔も
和田秀樹さんの活動は、書籍と医療にとどまりません。
2007年12月には、劇映画初監督作品『受験のシンデレラ』がモナコ国際映画祭最優秀作品賞を受賞。
2012年8月には第二回監督作品『「わたし」の人生』(介護離職を扱った人間ドラマ、秋吉久美子さん・橋爪功さん主演)が公開されています。
精神科医、教育者、作家、映画監督と、まさに多才な活動を続けてこられたと言えそうです。
『80歳の壁』が大ヒット
近年の和田秀樹さんといえば、何といっても高齢者向けの著作で大きな反響を呼んでいます。
2022年総合ベストセラー1位『80歳の壁』
2022年3月に発売された『80歳の壁』(幻冬舎新書)は、2022年総合ベストセラー1位を獲得する大ヒットを記録しました。
「人生100年時代」と言われる現代、80歳という年齢を「壁」として捉え、その壁を超えて元気に生きるための考え方を綴った一冊です。
同シリーズには『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『ぼけの壁』『老いの品格』(PHP新書)など、ベストセラーが続々と並びます。
こうした著作群を通じて、「高齢者をどう支えるか」ではなく「高齢者がいかに楽しく生きるか」という新しい視点を提示してきたとみられています。
食事・健康論でも注目
和田秀樹さんは、食事や健康に関する独自の考え方でも注目を集めています。
「痩せ型は小太りより平均6〜8年早く亡くなる」「たんぱく質をしっかり摂ることが重要」など、一般的な健康常識とは異なる視点を提示。
「身長170センチで最も長生きできる体重は78キロ」とする説や、ご自身の「週5ラーメン生活」もたびたび話題となっています。
こうした主張については、医学的に賛否両論があるとの見方もありますが、「高齢者の栄養不足こそが健康寿命を縮める」という問題提起は、多くの読者に新しい視点を提供しているようです。
2025年「幸齢党」を設立
和田秀樹さんの近年の大きな動きの一つが、政治活動への参画です。
幸齢党の主要政策
2025年6月9日、和田秀樹さんは政治団体「幸齢党(こうれいとう)」を設立し、自ら代表に就任しました。
主要政策として掲げられているのは、以下のような項目とされています。
・無駄な医療費の削減
・高齢者が元気に働ける社会の実現による労働力不足の解消
同年夏の参院選では、和田さん自身は立候補せず、団体の知名度向上に注力する意向を示したと報じられています。
公認予定であった候補者が東京都選挙区から幸齢党推薦の無所属として立候補する形となったものの、結果的には落選となったようです。
政治団体としての今後の動向にも、引き続き注目が集まっているとみられています。
最新刊『「高齢者ぎらい」という病』2026年2月発売
そして、2026年に大きな話題となっているのが、最新刊『「高齢者ぎらい」という病』です。
書誌情報
本書の基本情報は以下の通りです。
・タイトル:『「高齢者ぎらい」という病』
・著者:和田秀樹
・発行:扶桑社(扶桑社新書557)
・発売日:2026年2月2日(月)
・定価:1,078円(税込)
・ページ数:200ページ
・ISBN:978-4-594-10184-8
本書のテーマ
本書のテーマは、現代日本に蔓延する「高齢者ぎらい」という風潮を「病」として捉える、というものです。
「免許返納」「医療費圧迫」「年金問題の元凶」といった、メディアで語られがちな高齢者像。
これらに対して、和田秀樹さんは30年以上の高齢者医療の現場経験から、メディアによる印象操作・経済構造・政治制度への問題提起を行っています。
「高齢者こそが日本再生のカギ」という視点で論じた一冊として、各メディアで取り上げられているとみられています。
章立て
本書は全5章構成となっており、それぞれ以下のテーマが扱われています。
・第1章「高齢者の運転=危険」とする印象操作
・第2章 医療界の傲慢と国の詐欺的政策の尻拭いをさせられる高齢者
・第3章 人権無視に鈍感な国民性が高齢者の自由を奪う
・第4章 手取りが増えないのは少子高齢化のせいではない
・第5章 日本再生の鍵は高齢者が握っている
本書の主張については、社会的に賛否のある視点も含まれていますが、超高齢社会を考えるうえで一つの問題提起として受け止められているようです。
和田秀樹の「2年に1度はベストセラー」という伝説
和田秀樹さんの著作活動を語るうえで、忘れてはならないのがその執筆ペースです。
2025年までに900冊を超える本を出し続けてきた裏には、本人なりの哲学があるとされています。
「売れるか分からない本」も含めてすごいペースで書き続けるからこそ、2年に1度はベストセラーが生まれるのだ、という考え方を本人がインタビューで語っているとされています。
YouTubeチャンネル『和田秀樹チャンネル2』も運営しており、火曜・木曜の19時更新でテレビでは語れない話を発信中とのこと。
書籍・テレビ・ラジオ・YouTubeと、まさにマルチに発信を続ける表現者と言えそうです。
まとめ
和田秀樹さんは、東京大学医学部出身の精神科医として、高齢者医療の現場で30年以上にわたり患者と向き合ってきた研究者・臨床家です。
『受験は要領』から始まった作家活動は、『80歳の壁』『70歳が老化の分かれ道』など数々のベストセラーを生み、2025年までに900冊を超える著作を世に送り出してきました。
2025年には政治団体「幸齢党」を設立、2026年2月には最新刊『「高齢者ぎらい」という病』を発売と、活動の幅は今もなお広がり続けています。
「高齢者がいかに幸せに生きるか」というテーマを軸に発信を続ける和田秀樹さんから、これからもますます目が離せません。

