イン・ザ・メガチャーチのあらすじ|登場人物・タイトルの意味まとめ

「推し活は、信仰か。それとも——。」

2026年4月9日、朝井リョウの『イン・ザ・メガチャーチ』が2026年本屋大賞を受賞しました。

「推し活」「ファンダム経済」という現代に直結するテーマで47万部を突破した話題作。「読みたいけど内容がわからない」という方に向けて、ネタバレなしであらすじ・登場人物・読みどころをまとめます。

目次

作品の基本情報

著者:朝井リョウ

出版:日経BP 日本経済新聞出版

発売:2025年9月5日

価格:2,200円(税込)

ページ数:448ページ

受賞歴:第9回未来屋小説大賞、第2回あの本、読みました?大賞、2026年本屋大賞

あらすじ(ネタバレなし)

物語は、立場も年齢もまったく異なる3人の視点から交互に語られます。

47歳のサラリーマン・久保田慶彦は、離婚後に孤独な日々を送っています。ある日、出世した同期から男性アイドルグループ「Bloom」のプロデュースに関わる「特別戦略室」への参加を誘われます。

久保田の娘・武藤澄香は、内向的な性格に悩む大学生です。バイト先の同僚を通じて新人アイドル・垣花道哉の存在を知り、やがてすべてをつぎ込んでいくようになります。

35歳の契約社員・隅川絢子は、新進俳優・藤見倫太郎を推すファンダム「りんファミ」の一人。少ない収入をやりくりしながら推し活を続けていましたが、ある日突然、倫太郎の訃報が報じられます。

仕掛ける側、のめり込む側、推しを失った側——3人の物語が複雑に絡み合いながら、「今の時代、人を動かすものは何なのか」という問いへと向かっていきます。

登場人物まとめ

久保田慶彦(47歳)

かつて外資系音楽レーベルで働いていたが、現在は経理部門に異動。離婚後は娘とも疎遠になり、仕事にも人生にも行き詰まりを感じている中年男性。同期に誘われてアイドルグループの「特別戦略室」に加わります。

武藤澄香(大学生)

久保田の娘。内向的な性格ゆえに居場所のなさを感じながら日々を送る女子大学生。バイト先の同僚・ユリを通じてアイドル・垣花道哉を知り、MBTIが同じであることに強く惹かれていきます。

隅川絢子(35歳)

契約社員。俳優・藤見倫太郎の熱心なファンで、会社の先輩・いづみさんとともに推し活を続けてきました。倫太郎の突然の死をきっかけに、ファンダムが思わぬ方向へと進んでいきます。

タイトル「イン・ザ・メガチャーチ」の意味とは

「メガチャーチ」とは、数千人規模の信者を集める巨大教会のことです。本作では、現代のファンダム経済をこの巨大教会になぞらえています。

朝井リョウは「イン・ザ」を付けた理由について、ヒップホップの歌詞によく登場する”in the どこどこ”という表現には「そこにいる自分を誇っている」ニュアンスがあると語っています。

つまりタイトルには、「このメガチャーチ(巨大な熱狂の場)の中にいる自分を胸を張って誇る」という意味が込められているとみられています。推し活を誇る人への羨望と、その危うさの両方を表現したタイトルです。

読みどころと注目ポイント

本作の最大の魅力は、3つの視点が巧みに絡み合う構成にあります。読者は「仕掛ける側」「のめり込む側」「失った側」という3つの立場を同時に追うことで、ひとつの現象の全貌が見えてくる仕掛けになっています。

登場人物はどこにでもいそうな普通の人たちばかりで、「自分も同じかもしれない」という奇妙な共感を呼び起こします。

また「推し活は宗教か」という問いを軸に、現代を生きるうえで視野が広いほうが良いのか、狭いほうが良いのか——という深いテーマも貫いています。

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まとめ

「推し活」という現代の巨大な熱狂を、仕掛ける側・のめり込む側・失った側という3つの視点から描いた『イン・ザ・メガチャーチ』。

物語を通して人を動かすことの功罪を問い続けるこの作品は、読後に長く余韻を残すとみられています。2026年本屋大賞受賞を機に、さらに多くの人の手に届くとみられています。

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