【考察】ガソリン暫定税率廃止と新税構想|宮沢洋一税調会長と財務省の真相

半世紀続いたガソリン暫定税率の廃止が見込まれる一方で、政府・与党内では「新税」構想が議論されています。

国民の期待とは裏腹に、「結局は負担が減らないのでは」という不満がSNSで爆発。
国民より財務省を優先しているのでは」という批判も強まっています。

本記事では、

  1. 暫定税率の一般財源化とインフラ補修への転用
  2. 日本の自動車税負担の異常さ(海外比較)
  3. 新税を誰が主導しているのか(宮沢洋一氏の政治的背景を含む)
    を事実ベースで深堀りしていきます。

目次

一般財源化されたガソリン税 ― 道路以外の補修に充当する矛盾

ガソリン「暫定税率」(25.1円/L)は1974年、田中角栄内閣が道路整備のための特例として導入しました。
当初は2年間限定でしたが、延長が繰り返されて事実上の恒久税に。

さらに2009年からは一般財源化され、道路整備に限定せず、上下水道や橋梁などインフラ補修全般にも充当可能となっています。

しかし、道路利用者が負担した税が道路以外に流用される構造は「受益者負担の原則」から外れ、国民が納得しづらい状況を生んでいます。
「道路を走るから払う」という本来の趣旨が形骸化し、ガソリン税の存在意義そのものに疑問が突きつけられています。


日本の自動車税負担は“異常に高い”

国際比較データ

日本自動車工業会(JAMA)の試算によると、
排気量2.0L・重量1.5t以下・車両価格308万円の普通車を13年間保有した場合、自動車関連諸税は次の通りです。

  • 日本:65.6万円
  • 米国:2.8万円
  • ドイツ:19.1万円
  • フランス:6.9万円
  • 英国:46.5万円

👉 日本は米国の23.4倍、ドイツの3.4倍、フランスの9.5倍。国際的にも突出しています。
出典:一般社団法人 日本自動車工業会 調べ

多層的な課税構造

  • 取得時:自動車税種別割、環境性能割
  • 保有時:自動車重量税、毎年の自動車税
  • 燃料時:ガソリン税(本則28.7円+暫定25.1円=53.8円/L)+消費税

このように重層的な課税が積み重なり、国民負担を突出して重くしています。

海外事例

  • アメリカ:連邦ガソリン税は「道路整備基金」に直結し、用途が透明。
  • 欧州:ガソリン税を環境税として位置づけるケースが多く、道路維持とは切り離している。

➡ 日本は「高負担」かつ「使途が不透明」という、最も反発を招きやすい仕組みとなっています。


新税を主導するのは誰か ― 宮沢洋一税調会長と財務省

新税に関する制度設計の流れ

  • 財務省・総務省が新税の構想を作成
  • 自民党税制調査会(会長:宮沢洋一)が秋以降に与党内調整
  • 年末の与党税制改正大綱に反映

宮沢会長の役割

宮沢洋一会長は「暫定税率廃止による減収は必ず新税で穴埋めする」という立場を鮮明にしています。
これは財務省の意向を汲み取り、“差し引きゼロ”を徹底する姿勢であり、事実上、新税の主導役を担っているのです。


宮沢洋一氏の政治的背景 ― 財務省寄りとされる理由

  • 経歴:東京大学法学部卒業後、大蔵省(現・財務省)に入省
    その後、宮澤喜一首相の首席秘書官を務め、退官後に政界へ。
    衆院・参院議員を歴任し、2014年には経済産業大臣に就任。
    現在は自民党税制調査会会長
  • 財務省寄りとされる理由
    1. 出身が財務官僚であり、税務・財政の中枢を歩んできたこと。
    2. 税調会長として防衛費増税を含む「税での財源確保」を強調する発言を繰り返してきたこと。
    3. 減税よりも**「恒久財源を確保する発想」**を優先してきた姿勢。

こうした経歴と発言が重なり、「財務省の意向を汲み取る税調会長」という評価が定着しています。


「国民より財務省」批判の背景

SNSでの炎上

「名前を変えて取り続けるだけ」「国民の負担は何も変わらない」――。
新税検討の報道直後、SNSには批判が殺到しました。

二重課税問題

ガソリン税に消費税が上乗せされる仕組みは、長年「二重課税」と批判されてきました。
国税庁は「課税対象が異なるため二重課税ではない」と説明していますが、国民感情としては「二重取り」と受け止められています。

家計への影響

ガソリン代上昇は物流コストを直撃し、食品・生活必需品の価格に波及します。
つまり、車を持たない人も“新税”の影響を免れないのです。

世論との乖離

参院選で与党が惨敗したにもかかわらず、読売・NNNの調査では支持率が17ポイント急上昇
政策不満と政権支持の乖離は「不可解」として報じられています。


ガソリン暫定税率FAQ

Q. 暫定税率はいつから続いているのですか?
A. 1974年に2年間の特例として導入されましたが、延長を重ねて51年続いています。

Q. 暫定税率が廃止されればガソリン代は下がるのですか?
A. 本来は25.1円/L下がるはずですが、新税が導入されれば差し引きゼロになる可能性があります。

Q. なぜ日本は自動車税が高いのですか?
A. 車の取得・保有・燃料購入すべてに複数税が課される多層課税構造のためです。

まとめ

  • ガソリン暫定税率は一般財源化され、道路以外の補修にも使われるようになり、納得しづらい。
  • 日本の自動車税負担は国際的に突出して高く、米国の23倍以上。
  • 新税の制度設計は財務省が構想し、宮沢洋一税調会長が財務省の意向を汲み取って主導している。
  • その結果、「国民より財務省優先」という批判が広がり、SNS炎上や世論との乖離につながっている。

何のための制度で誰のための税金か。
政治家の方々には、国民に寄り添った制度設計を考えて頂きたいものです。


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